佐賀県医療センター好生館

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小児外科

NICUの新生児手術

新生児外科、小児外科部長 村守 克己 

待望の新生児集中治療室(NICU)がついにオープンしました。好生館は佐賀県内で診療科としての小児外科を有する唯一の病院ですので、これまで新生児の手術も行ってきましたが、小児病棟の観察室や成人と同じICUで新生児の治療を行ってきました。しかし生まれたばかりの新生児は、体温調節や呼吸循環、免疫防御などで通常の小児とは異なる管理が必要です。これからはNICUやGCUで新生児になれたスタッフのもと安全に治療ができるようになりました。

当院では、過去6年間で約160人の新生児に手術を行いました。年にのべ20〜40人の手術を行っています。以下に小児外科で治療する主な病気を見つかる時期で分けて解説します。なお、心臓と脳、手足の病気は当科では治療していません。

当科における新生児外科手術数

当科における新生児外科手術数

1.出生前にエコー検査などで見つかる病気

毎週行っている周産期カンファレンスレスにて生まれる前に産科や小児科の医師と話し合いを行い、適切な分娩時期や分娩法、出生後の治療についての綿密な打ち合わせをしています。

腸閉鎖(十二指腸、空腸、回腸)

先天的に腸が途切れて消化液や飲み込んだものが流れない病気です。出生後につなぐ手術をすれば良くなります。

腹壁異常(臍帯ヘルニア、腹壁破裂)

おへそのまわりから腸や肝臓などが飛び出している病気です。膜をかぶっているものとないものがあります。段階的な手術が必要なことがあります。

比較的小さな臍帯ヘルニア

横隔膜ヘルニア

横隔膜に横隔膜に穴が開いて腸や胃、時には肝臓までが胸腔内に飛び出しています。肺が小さい重症例では生存が困難な場合もあります。

横隔膜の穴 穴を縫って塞いだところ

卵巣のう腫

女児の赤ちゃんでは、お母さんのホルモンの影響で卵巣にのう胞ができることがあります。大きいものはねじれて壊死することがあるため手術が必要です。

水腎症

腎臓の尿が集まる部分が拡張する病気です。膀胱への通路である尿管が拡張する場合もあります。見つかる頻度は高いですが、新生児期に手術が必要なことはほとんどありません。

2.出生時より症状がでて見つかる病気

食道閉鎖

食道が途切れている病気ですが、下の食道が気管とつながっていることも多いです。出生前に疑われることもあります。腸閉鎖よりも手術は難しくなります。

食堂内でチューブが反転する

鎖肛

おしりの穴が開いてない病気です。いろんなタイプがあり、治療法もさまざまです。最初は人工肛門を作る場合もあります。

ヒルシュスプルング病

おしりの近くの腸管が動かない病気です。病変の長さにより症状の程度が異なり、出生後から胆汁の混じる嘔吐を繰り返すものからひどい便秘程度のものまであります。手術が必要ですが、新生児期に手術することはまれです。

3.出生後しばらくしてから発症する病気

消化管穿孔(胃、腸)

腸穿孔は体重の非常に小さな児に起こることが多いですが、胃の穿孔は大きな児にまれに起きます。緊急手術が必要ですが、重症例では救命が困難です。

壊死性腸炎

この病気も体重の非常に小さな児に起こることが多いです。診断と手術のタイミングが難しい病気です。やはり重症例の救命は困難です。

腸捻転(腸回転異常症)

腸が根元の血管(腸間膜動静脈)を中心にねじれる病気です。もともと腸回転異常という病気を持っていることが多いです。そのままだと腸が壊死することがあり、急いで手術する必要があります。

腸の根元が捻られている(お臍からの手術)

鼡径ヘルニア

小児外科でも最も多い病気です。そけい部から陰嚢や陰唇にむかって袋があり、この中に腸管や卵巣が入り込んで膨れて見えます。新生児期に手術することはまれです。

以前は救命が第一で新生児の傷にはあまり関心が払われてきませんでしたが、近年、より低侵襲で傷跡の残りにくい手術を目指して工夫が払われています。もちろん安全確実な手術を行うことが最も大切ですが、当科でもなるべく傷跡がのこりにくい手術を心がけています。新生児は皮膚が柔らかく伸びやすいため、お臍の周囲を切って様々な腸管の手術を行うことが可能です。腹腔鏡を使う場合もあります。

腸捻転の手術創

腸捻転の手術創

その3年後

その3年後

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