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当館では2002年4月からNSTを有志(医師、薬剤師、管理栄養士)により立ち上げ、一部病棟を対象に活動を開始しました。2003年10月より栄養管理委員会の小委員会として承認され、正式に全科型NSTとして活動を行っています。

2002年4月
有志(医師、薬剤師、管理栄養士)により発足
一部の病棟を対象に活動を開始
2003年10月
栄養管理委員会の小委員会として承認され、正式に全館に対し活動を始める
2004年6月
各病棟看護師が活動に参加する
2004年8月
日本静脈経腸栄養学会よりNST稼動施設認定を受ける
2005年2月
日本静脈経腸栄養学会より実地修練認定教育施設認定を受ける
2006年9月
日本栄養療法推進協議会よりNST稼動施設認定を受ける
2008年3月
好生館NST専門療法士実地修練研修生院外からの第1号を受け入れる
医師(3名)
副看護部長(1名)
薬剤師(2名)
管理栄養士(7名)
臨床検査技師(3名)
医師(1名)
看護師(各病棟1名)
計29名

Nutrition Support Team(NST:栄養サポートチーム)は,1970年米国のシカゴで誕生しました。当時,代謝・栄養学の専門家といわれる医師,栄養士,薬剤師らが集結し,専門的な栄養管理チームの必要性を唱えたのがはじまりです。これが1980年代には全米に広がり,さらに他の欧米諸国へと急激に伝播しました。このNSTの爆発的な発展の背景には,中心静脈栄養によるカテーテル敗血症などの致死的合併症の予防と,経腸栄養に比べて膨大な医療費が必要とされる中心静脈栄養の乱用を制御する必要が生じたことがあげられます。以来、欧米ではNSTという専属チーム(構成メンバー:医師,看護師,栄養士,薬剤師,事務員など総勢4~10名)を設立、活動することにより,医療の質および経済的な面でもメリットが得られ,また,あらゆる医療行為や治療法がこのNSTという基本的医療体制を基盤として成り立っていることが認識されました。現在では欧米諸国ばかりではなく、南米やアジア諸国でもNSTの有用性は医療を行ううえでの常識となっており,遅ればせながら10年ほど前よりやっと我が国でもその必要性が再認識されてきました。最近では多くの病院に設置されるようになり、2008年には九州の100床以上の病院では約80%の病院で稼働している様です。
一般に入院患者さんのうち栄養が不良な患者さんの割合は、30~55%にも上っていると報告されており、この栄養不良が創傷治癒の遷延、免疫障害、他臓器不全ひいては死亡率の上昇、入院期間の延長、医療費の増加をもたらしているのが現状です。NSTの活動はこれらの状況を改善し、医療の質の向上と合理化,さらに医療費の削減を可能にすることが期待されています。
入院患者さんの栄養不良の原因の一つとして、私たち医療人がこれまで「手術したばかりだから・・・」「抗癌剤の副作用だから・・・」「脳卒中をおこしたばかりだから・・・」「心臓を治すことが先決だから・・・」などを理由に適切な栄養管理を後回しにしてきたことがあります。もちろん栄養が良くなればこれらの病気が治るというわけではありませんが、栄養状態が悪いと本来治るべき病気が治らず死に至ったり、回復が著しく遅れるなどの状況を引き起こすことは間違いありません。その為に入院期間が不要に長引き、医療費の負担が増加することも生じていました。どんな病気であっても適切な栄養管理が行われ、栄養状態を良好に保つことは医療行為の基本となるべきことと思われます。
医師、看護師、栄養士、薬剤師、検査技師、医療事務官などの多職種の医療スタッフで構成しています私たち栄養サポートチーム(NST)は、患者さんへの栄養投与が不充分であったり栄養管理に難渋している際などに最もふさわしいと思われる栄養管理を提言したり、病院スタッフ全員に対する栄養管理の知識を深めるための勉強会も企画しています。すべての患者さんが適切な栄養管理を受けることできるように、各病棟に栄養管理担当のスタッフがおりますので、入院患者さんの栄養状態に疑問などをお持ちになりましたらご遠慮なく声をかけてください。