本文へジャンプする

佐賀県医療センター好生館

文字サイズ:
小さく
標準
大きく

TEL:0952-24-2171 
FAX:0952-29-9390

〒840-8571 佐賀市嘉瀬町大字中原 400

交通アクセス

English

トップページ > 来館される皆さまへ > 好生館コラム > 好生館コラム一覧 > 第45回 基幹災害拠点病院としての好生館の役割

好生館コラム

好生館コラム一覧へ

第45回 基幹災害拠点病院としての好生館の役割

救急科部長兼救命救急センター部長

藤田 尚宏

新・好生館の防災・減災設備のご紹介

 好生館は、平成25年5月、佐賀市水ケ江から嘉瀬の地に新築・移転しました。
好生館は、国が定める災害拠点病院をサポートし、災害関連の教育や講習会を提供する「基幹災害拠点病院」に指定されています。今回の好生館コラムでは、新病院への移転を機に増強・強化された災害対策のハード面や各種災害対策訓練の実際について、ご 紹介したいと思います。
   2年前の3.11(東日本大震災)において、日本人は改めて津波の恐ろしさを実感しました。佐賀県は佐賀平野に代表されるように「平地」が多く、台風や集中豪雨により容易に河川が氾濫し、床上・床下浸水が発生します。新・好生館では、病院建設に先立ち、病院敷地の下に深層混合処置を施したうえで約1.5mのかさ上げを行いました。この対策により、100年に1度の洪水にも対応可能となりました。
   地震対策としては、病院施設の底部に数十台の「免震アイソレーター」を設置しました(図1)。この対策により、マグニチュード8までの地震に対しては、強固な免震構造により建物を揺れを最小限に軽減することができます。大地震が発生しても、医療機器の大きな倒壊・破損は免れ、建物のライフラインが保持されるため、周囲からの患者受け入れには支障をきたさないと期待されます。
  新病院では、屋上(9階)に、備蓄倉庫を整備しました。備蓄倉庫の広さは 85m²あり、災害時には一定期間の飲料、食糧、医療器材、医薬品などの確保が可能となりました(図2)。
   大災害時には、多くの傷病者が病院に殺到することが予想されます。新病院では、本館西口(正面玄関)のエントランスホールおよび外来待合スペースが災害時に有効活用ができるように設計されています。具体的には、エントランスホールには床暖房を整備し、寒い時期にはトリアージおよび初期治療スペースとして利用可能となりました。外来受付スペースの側面(壁)には、あらかじめ、酸素などの医療ガス・吸引設備・交流電源がビルトインされ、災害発生時には治療エリアとして活用できるようになっています(図3)。また、2階の多目的ホールにも医療ガス設備を壁に設置し、 災害時には205m²の患者受け入れスペースとして活用可能です。
  災害時には、上記の外来および2階のホールを利用することにより、病院全体で、通常時と比べ、入院で2倍、外来で5倍の患者受け入れが可能となりました。
  そのほかのライフライン関連の対策として、①電力供給の確保(異なる2箇所の変電所からの2系統受電による電力供給確保)、②自家発電の整備(非常用発電機により外部電源遮断時にも72時間程度の電力供給が可能)、③UPS(無停電電源装置)の設置、④飲料水・雑用水の確保(非常用井戸を掘採し非常時にも飲料水や雑用水として利用可能)、⑤新・防災無線の整備(災害で通常の電話回線・携帯電話が不通となった場合でも専用の防災行政無線の活用により佐賀県庁との連絡・情報交換が可能)などがあります。
  また、敷地内施設の活用による防災機能としては、⑥敷地内にトリアージスペースを確保(大災害時にもテントなどを活用してトリアージや医療行為ができるように病院棟北東部に500m2のトリアージスペースを確保)、⑦病院敷地内に職員宿舎を整備(新病院の敷地内に職員宿舎を整備し災害時にはスタッフの迅速な招集が可能)などがあります。

図1 新病院 免震構造図1 新病院 免震構造

図2 新病院 備蓄倉庫図2 新病院 備蓄倉庫

図3 新病院 エントランスホール及び外来待合スペースの活用図3 新病院 エントランスホール及び外来待合スペースの活用

本館屋上にヘリポートを設置

  新・好生館は、9階(屋上)に、夜間照明装置も有する最新式のヘリポートを設置しました。現在でも、この屋上ヘリポートを利用してドクターヘリによる救急患者の受け入れを行っています(図4)。
  この屋上ヘリポートは6tまでの荷重に耐えられるため、ドクターヘリはもちろん、各県の防災消防ヘリやUH-1などの中型自衛隊ヘリの離着陸も可能となっており、災害時には、ヘリを利用した遠隔地からの重症患者受け入れにも活用されるものと期待されます。

図4 新病院 屋上図4 新病院 屋上

基幹災害拠点病院としてのDMAT活動

  佐賀県では、従来より、春の県総合防災訓練と秋の佐賀空港事故訓練が実施されてきました。この災害・事故訓練において、好生館は常にDMATチームを派遣し、主に重症テントにおいてDMATに準拠した救護活動を行ってきました。最近では、携帯型エコー装置を使用しての患者評価やドクターカーを使用した患者搬送訓練の一翼を担い、訓練終了後は関係者より高く評価されています。
  また、基幹災害拠点病院として、災害救助における教育にも関与しています。特に、佐賀空港事故訓練では例年、佐賀県立看護学院の生徒40数名が傷病者役となるため、訓練日当日早朝に看護学生を対象にSTART式トリアージに関する講義を行うとともに、傷病者役となる各人に、怪我の際のペイントの要点やトリアージされた際の注意点などを教えています。
  好生館には現在、合計15名のDMAT隊員がいます。これは、佐賀県内で最多のチーム構成です。隊員たちは、定期的に「九州・沖縄ブロックDMAT実動訓練プログラム」にチームを組んで参加することで、DMAT隊員としての技能維持やモチベーション保持に役立てています。
  2年前に発生した東日本大震災では、九州地区DMATの1チームとして、宮城県に派遣されました。

2次被ばく医療施設としての原子力防災訓練活動

  好生館は、平成24年4月に、佐賀県から「2次被ばく医療機関」に指定されました。これは、九州電力玄海原子力発電所で何らかの原子力事故が発生した場合、2次被ばく医療機関である唐津赤十字病院が避難対象エリアに入る確率が高いため、同原子力発電所から半径30km以上離れたエリアに2次被ばく医療機関を作る必要が生じたためです。
  平成24年10月28日、佐賀県では、長崎県の協力も得て、「第1回佐賀県原子力防災訓練(緊急被ばく医療対策訓練)」が実施されました。訓練では実際に、シナリオに則り、玄海原子力発電所で被ばくした傷病者が自衛隊ヘリで唐津から佐賀空港へ搬送された後、養生した救急車に乗って当館へ搬送されました。傷病者搬送後は、除染スタッフが防護着を着用して除染処置を行い、外部被ばく量を計測しました。
  本年度は、11月30日に、第2回の佐賀県原子力防災訓練が行われます。今回、傷病者は自衛隊のヘリに搭乗し上記の屋上ヘリポートに搬入されるという、新しいシナリオのもと、緊急被ばく医療対策訓練が実施される予定です。
  緊急被ばく医療訓練は、好生館の全職員が協力して対応すべきものと思われます。昨年同様に、病院関係者のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。

 

 


患者さんへのお願い

好生館は主に専門的な医療や救急医療を担当する病院です。症状が安定しましたら、お近くの「かかりつけ医」をご紹介いたします。(その後は「かかりつけ医」と相談のうえ、必要に応じて当館を受診していただくことになります。)
皆さまのご理解とご協力をお願いいたします。
好生館は、地域の「かかりつけ医」の先生方と連携して、患者さんへのより温かい充実した地域医療の提供に努めてまいります。

外来のご案内
入院のご案内
健診のご案内
相談窓口のご案内
好生館コラム
好生館コラム一覧

ご案内

外来診療受付時間:
(月~金)8:30~11:00

相談支援センター:
(月~金)8:30~17:15

ページの先頭へ戻る

個人情報の取扱いについてサイトポリシーリンク集サイトマップご意見・ご感想