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第25回 傷(きず)の治療に消毒やガーゼがあまり使われなくなった理由

県立病院好生館 整形外科 部長 野口康男

「切り傷」や「すり傷」などの創傷(そうしょう、きずのこと)の治療法はこの10年で大きく進歩しました。病院ではさまざまな外傷(けが)による創傷や手術の傷などの治療を行いますが、従来行われてきた消毒薬とガーゼを用いた治療法から、洗浄(傷を洗ってきれいにすること)と被覆材(ひふくざい、傷をおおうさまざまな材料のこと)による治療法に変わってきています。

 

 傷を消毒するのはずっと当たり前だと思われていました。化膿(かのう)すると傷が治らないので消毒して化膿するのを防ぐということでした。しかし、消毒薬は傷を治そうとする皮膚の細胞に害があること、消毒薬で細菌を完全になくすことができないこと、皮膚に少し細菌がいても傷は治っていくことなどが分かってきて、消毒することで傷の治りを遅くすることが分かってきたため、消毒薬はほとんど使われなくなってきました。それに代わって、傷にいる細菌や老廃物などを洗い流すことが傷の治りを促進することから、水道水や生理食塩水、時には石鹸などを使って傷を洗うことが行われてきています。

 

 傷にガーゼを当てるのもずっと当たり前と思われてきました。けがをすると傷から出血して、それが固まって痂皮(かひ、かさぶたのこと)をつくります。傷からの血液や体液を吸い取るためにガーゼを当てますが、ガーゼに吸い取られた血液や体液は乾燥してガーゼが貼りつきます。そしてガーゼを取りかえるたびに乾燥して固まったものがはがれ、はがすときはとても痛いし、再び出血したりしていました。傷が治るには皮膚の細胞が増えて傷をふさいでしまう必要があります。皮膚の細胞は乾いてしまうと死んでしまいます。そのため、かさぶたに守られたその下の乾きにくい部分で何とか細胞が増えて治そうとするのです。しかし痂皮にはガーゼがくっついてしまうため、ガーゼをかえるたびにはがれて細胞が乾き、傷の治りは遅くなります。

 

そこで傷を乾燥させない湿潤(しつじゅん、しめっていること)状態をつくって傷をおおう被覆材がいろいろ開発されてきました。湿潤状態では細胞は生き生きと増え、けがでえぐれた部分も埋めて皮膚がおおわれていきます。そのような理由で、最近は直接ガーゼを傷に当てることはあまり行われなくなっています。

 

 手術で切開した傷は、出血が止まれば伸び縮みする透明なフィルムを貼り、抜糸まで貼ったままにすることが多くなりました。透明なので傷の異常をすぐに外から気づくことができます。

 

 すり傷や切り傷では、止血効果のある被覆材で止血したのちに、しみ出てくる体液を吸収して傷は乾かさないような被覆材を貼ります。被覆材の種類はさまざまです。貼ったままでシャワーや入浴もでき、濡れてしみることもなく、大変便利です。指などに使用する小さい被覆材は普通の薬局で購入ができるようになっています。

 

また、食品用ラップを傷に直接貼って、その上に体液を吸い取るためのガーゼを当てることもあり、ラップ療法と呼ばれています。ラップは傷に決してくっつかず、傷を乾かすこともありません。広い範囲のすり傷などでは大変便利です。褥瘡(じょくそう、とこずれのこと)にも使用されます。

 

傷の治療法はこのように近年大きく変わってきており、より早く治すことができるようになってきています。

 


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