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加峯 圭佑

 基幹型研修医2年目の加峯 圭佑です。

 約2年前、僕は好生館のホームページで研修医の先輩方のブログを見て好生館に憧れ、時が経ち現在このブログを書かせていただいていることに何か感慨深いものを感じます。 私は正直、佐賀県に縁もゆかりもなかったのですが、基幹型研修医として採用していただきました。このような素晴らしい伝統ある病院の研修医として採用していただき、本当に感謝しています。

 ★僕が好生館を研修先として選んだ理由が「人」であったので、その点を話させて下さい。他の良さもたくさんあるのですが、同期に譲りたいと思います。

 当初の僕は同大学の友達1人以外は周りに知っている友達もおらず不安だけを抱え、しかも「ルートって何?、何のためにどうやってとるの?」と初歩的な事も分からない研修医でした。毎日汗だくで日々の仕事に食らい付いていくので精一杯でした。

 しかし、何故今まで突っ走ることができたのか?、紛れもなく「人」のおかげです。

 僕には好生館の研修で決して忘れられない出来事がたくさんあります。初めての総合当直、4月に初めて主体的に脳出血の患者さんを診療した時、小児科で最後に一人の患者さんの問診診察から検査オーダー、採血点滴から入院までの全ての診療を担当させてくださったこと、CVを初めて挿入した時、救急科での初日・緊張と不安で眠れなかった夜勤の日々、初めてラパコレを執刀した日・最終日、初めて胸腔ドレーンを入れた時、初めて動脈穿刺した時・心カテを握った時、初めて麻酔をかけた日・難しい症例の麻酔など、ここまでに留めますが、そのどのイベントにも背後には必ず母親・父親のように見守ってくださる指導医の先生の姿がありました。

 ある例を挙げさせてください。

 僕が鮮明に覚えているのはCV挿入の際、救急の上級医の先生は一生懸命になると周りが見えなくなってしまう自分の性格を把握していて、自分が下手でうまくいってない場面なのに、「加峯ちゃんごめんね、私が上手くフォローできなくて。本当にごめんね、私が頑張るからね」と言われた時には、先生の母親のような優しさを感じ胸が熱くなったのを覚えています。
他にも麻酔科研修でマスク換気が上手くいかなくなった時期に遭い、悩んでいる姿をみた指導医の先生が「加峯ちゃん、日々を淡々と過ごすよりもそうやって悩む事自体が素晴らしいことなんだよ」と一緒に解決策を考えてくれて、おかげでコツを掴むことができるようになりました。
先生方にとって何気ない一言かもしれないですが、一生懸命だった僕にとってその一言でどれだけ救われたか。おかげで今まで勉強を楽しく一生懸命頑張ってこれました。

 各診療科そのような先生方ばかりです、上記のようなエピソードは他にもたくさんあります。本当に各科の先生方にはこんな僕と仲良くしてくださり、また可愛がってくださり、最後まで手厚いご指導をしてくださったことをこの場で感謝申し上げます。

 もちろん、上の先生ばかりではありません、愚痴をたくさん聞いてくれた明るく優しいやる気溢れる優秀な同期、1個上の先輩では医局の隣のデスクでたくさん話を聞いてくれ仲良くしてくれた優しい先輩、ある先輩は上級医の先生のモノマネをしてたくさん笑わせてくれたり、でも勉強の質問すると必ず参考文献までコピーしてくれて丁寧に教えてくれて、初めての手技の前日には一緒にシミュレーションしてくれたり、当日手技が成功した時には一緒に喜んでくれたり、わざわざ休日に心エコーの当て方を2人で病棟・ICUにまで一緒に行き教えてくれた先輩がいました。それは、僕にとってとても大切な思い出であり、そんな先輩の姿・人柄に憧れて進路を決めるきっかけにもなりました。
間違いなく、かけがえのない「人」に出会うことができた研修でした。

 辛いこともありました。自分の無知さで walk in 症例がうまくいかなかった時、徹夜でたくさん勉強してカンファに挑んだのに、ボコボコにされ悔しくて涙した日もありました、カンファ中涙がバレないようにパソコンの方をずっと向いていたのを覚えています(笑)。
急変した患者さんに対して何もできず突っ立ってしまった自分の無力さに悔しくて部屋で泣いた日もあります。しかし、失敗したからこそ学べたことがたくさんあり、失敗が一番自分の成長に繋がっていました。だからこそ、自分なりに考え行動することが大切だと気付きました。
他にも先生方に本気で怒られたことはあります、しかしそこには必ず「愛」がありました。

 そう振り返ると、僕は多くの人に愛のあるご指導いただき恵まれた環境にいたのだと感じます。

 今年は可愛い後輩が入ってきました、僕はお世話になった指導医の先生方・先輩方みたいになれているだろうか、後輩を守る盾となれているだろうかと、ふと思う時があります。せめて後輩たちの心の拠り所になれればと思います。

 長くなりましたが、好生館で見てきた先生方の「指導熱心かつ謙虚で優しく情熱的」な医師になれるよう、まだまだ道のりは遠いですが、今後も熱く向上心を持って精進して参ります。
このブログを見ている方は是非、好生館の研修を考えてみて下さい。特に僕みたいに「人」との出会いを大切にしている方は、絶対に後悔はしません。僕は2年間研修(基幹型)をお勧めします、必ずかけがえのない先輩、同期、後輩、恩師に出会えますよ!!!

乱文長文失礼いたします、ご覧いただきありがとうございました。
どうか皆さんの研修がよりよいものになりますように。

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