最新治療のご紹介
ルタテラ療法(PRRT療法)

ルタテラ療法とは
佐賀で始まる新しい治療
神経内分泌腫瘍(NEN)は希少がんに分類されますが、診断技術の進展や認知度の向上などが相まって、近年、その罹患率は増加傾向にあります。NENの患者さんの腫瘍細胞の表面には、ソマトスタチン受容体(SSTR)が多く発現しており、SSTRはNEN治療薬の有効な標的の一つとされています。ルタテラ療法(PRRT)は、放射性核種で目印を付けたSSTRに結合するソマトスタチン類似物質を用いる治療法です。放射性核種ルテチウム-177が、SSTRとソマトスタチン類似物質との結合を介して腫瘍細胞に集まり、ルテチウム-177から放出されるβ線により腫瘍細胞に障害を与えると考えられています。
佐賀県医療センター好生館では、2025年7月に、「ルタテラ療法専門チーム」が一丸となり、佐賀県で初めてルタテラ療法を施行しています。

ルタテラ療法の流れ
ルタテラは8週ごとに最大4回投与します

ルタテラは8週ごとに4回の投与を行いますので、治療期間は約6か月となります。
※副作用が表れた場合は、投与間隔を16週間まで延長することができます。

ルタテラ投与後は、毎回、患者さんから出る放射線を測定します。
患者さんは、放射線を管理できる特別措置室内に滞在し、放射線量が一定以下になったら退院できます。
ルタテラ療法の対象となる患者さん
病理診断で神経内分泌腫瘍(MEN)と診断された方
ソマトスタチン受容体シンチグラフィーや68Ga-DOTATATE PET検査などで、腫瘍へのソマトスタチン受容体が確認された方
排尿・配膳・下膳・内服管理を介助なしに自分で行うことができる方
十分な腎機能が保たれている方
個室へ入院後もタブレット端末や電話を使って、職員とコミュニケーションが取れる方
医療機関の先生方へ
ルタテラ療法の対象となる患者さんにつきましては、どうぞお気軽に 腫瘍内科(臨床腫瘍科) にご相談・ご紹介ください。ご紹介の際は、事前予約をお願いいたします。

≪ルタテラ療法専門TEAM≫
