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診療科案内

消化器内科

診療内容

肝臓・胆道・膵臓については肝胆膵内科が担当しており、当科では咽頭・食道から肛門にいたる消化管全域の疾患が診療対象となります。吐血・下血症例に対しては年間約200例の緊急内視鏡検査・治療を含めて、約2100例の内視鏡治療を行っています。

早期食道癌・胃癌・十二指腸癌・大腸癌をはじめとする各種の消化管腫瘍に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)が広く普及しています。低侵襲で根治が得られる優れた治療法で、緒方・冨永・島村・松永により積極的に行っています。D-ナイフ・フラッシュナイフ・フラッシューBTナイフ・IT-ナイフ・フックナイフなどを用いたESDは現在では多くの大学病院や中核病院で取り入れられるようになっていますが、当館では九州地区では最も早期の2001年から導入しました。2010年9月1日からは大腸ESDも開始しています。高度先進医療として県内では当館のみが実施可能施設となっていましたが、2012年4月からは保険適応となり需要はさらに高まってきています。

食道・胃接合部の通過障害を来たす食道アカラシアやびまん性食道痙攣症に対しては、内視鏡的な根治術であるPOEM(経口内視鏡的筋層切開術)を一般の保険診療で行っています。従来の内視鏡治療(バルーン拡張やボツリヌス毒素注入)では一時的な効果しか得られず再治療を繰り返すことが多く、外科手術では高度侵襲となっていました。これに対してPOEMでは治療当日から飲水が可能となり、翌日には食事も可能で治療4日後には退院となるなど低侵襲で利点が多い治療法です。食道粘膜に1cm程度の傷はできますが2週間ほどで完全に治ってしまいます。

クローン病や潰瘍性大腸炎などの難治性炎症性腸疾患については、内服治療のほかに抗TNF-α抗体療法や抗IL-12/23抗体などのバイオ製剤使用など積極的治療も行っています。

食道静脈瘤破裂・出血性胃十二指腸潰瘍・小腸出血・大腸憩室出血・直腸潰瘍出血などの吐血や下血などの消化管出血に対しては24時間の緊急受け入れを行っています。上部消化管の緊急内視鏡については年間300例を超える時期もありましたが、ピロリ菌の除菌治療が保険適応となってからは減少してきています。ピロリ除菌治療について2013年2月20日から萎縮性胃炎についても保険適応となり、多くの方に保険診療として除菌ができるようになってきましたが、保険適応とならない3次除菌については、自由診療(自費診療)でおこなう<ピロリ菌外来>も開設しています。完全予約制ですので受診に関してはまずはお電話で御確認下さい。